ゲノム編集先端 人材育成プログラム

活動報告

2021年9月9日、広島大学先端科学セミナー「“ゲノム編集”で未来社会を拓く」の令和3年度第2回セミナーをウェブセミナーで開催しました。

第2回目は重井医学研究所 分子遺伝部門 松山誠部長が、「GONAD法を用いた簡便ゲノム編集マウス・ラット作製法」と題して講演しました。

本講演では、「ゲノム編集とは」から始まり、GONAD法について、既存のゲノム編集遺伝子改変技術との違いや、メリットの説明がありました。 従来のES細胞を使った哺乳類の遺伝子改変技術は、マウスにのみ使用可能であり、高い技術の必要性や費用・研究時間の長さの壁がありましたが、本手法ではその壁を取り除くことに成功したこと、また、GONAD法は使用した個体を再利用可能なため、動物愛護の観点からも利用価値が高いこと、さらに、高血圧などの病態モデルとして最適なラットへの応用に成功し、遺伝性疾患モデルとして試薬開発に繋がったことを、データを基に解説されました。 GONAD法はマウス・ラット以外の哺乳類でも応用が可能であり、さらなる展望の期待を述べられました。

広島大学先端科学セミナー「“ゲノム編集”で未来社会を拓く」は、卓越大学院プログラム「ゲノム編集先端人材育成プログラム」の担当教員等が、広島大学の強みであるゲノム編集技術に関する取組みを紹介し、ゲノム編集技術の“今”と“未来”についてわかりやすく解説します。セミナーは全4回を予定しており、次回以降も詳細が決まり次第、「ゲノム編集先端人材育成プログラム」のホームページ等でご案内してまいりますので、ぜひご参加ください。