ゲノム編集先端 人材育成プログラム

修了生の活躍

  • Home
  • 就職状況:修了生の活躍

ゲノム編集の産業技術開発者

論理的思考力や課題発見力・解決力を鍛え、社会実装のための技術開発に挑む
花王株式会社 ハウスホールド研究所 所属
壺井 雄一さん
ライフサイエンスコース(社会人入学)
大学院統合生命科学研究科博士課程後期
2022年修了

<職務経歴>

勤務先(部署名)・職名職務内容
花王株式会社・生物科学研究所・
主任研究員
-2023.12
微生物を用いたバイオ生産技術の開発
花王株式会社・ハウスホールド研究所・
特定テーマリーダー
2024.1 - 現在
衣料用洗剤の開発
研究開発 DX 推進

― ゲノム編集先端人材育成プログラムを履修したきっかけは?
このプログラムの数年前に、ゲノム編集の研究指導で広島大学に半年ほど駐在させていただきました。その研究成果を一つの形としてまとめ社会に還元したいと思ったことと、ゲノム編集を社会実装していくためには、最先端の知識や技術開発に加え、安全性や倫理面など社会の受け入れ性の問題も解決する必要がありました。それらについて学べ、また議論ができる産学官民のネットワークがあるなど、それらの環境が整っている本プログラムを履修しました。

― インターンシップではどんな学びがありましたか?
私は、ゲノム編集で魚類の品種改良を進め、スマート陸上養殖を事業化されているリージョナルフィッシュ(株)さんにお世話になりました。実習では水産物のゲノム編集や飼育を学び、養殖事業の大変さを実感しました。研究員やバックオフィスの方とのディスカッションでは、研究に加えて、アントレプレナーシップや研究を社会実装する道のりについても学ぶことができ、普段の会社生活では得られない刺激を受けました。

― プログラムで学んだことがどのように活きていますか?
本プログラムを履修することで、ゲノム編集に関する高い知識や技術を身につけられ、社会実装のための技術開発に活きるとともに、研究や実習でのディスカッションを通して、論理的思考力や課題発見力・解決力が鍛えられたと感じています。これらは会社での基礎研究だけでなく、本人も意識していない消費者のお悩みを見出す商品開発にも活きています。またプログラムを通じて得られた友人やネットワークも支えになっています。

― 学生時代に思い描いていたキャリアパスと現在のキャリアについて教えてください。
学生時代は、研究者としてサステナブルな社会に貢献できる微生物を用いた素材づくりをしたいと考えており、入社してから芳香族化合物や有機酸、タンパク質等のバイオ生産を検討してきました。17年目に異動になり、今度はそれら素材を作る側から使いこなす側になり、機能性が高い衣料用洗剤の開発を検討しています。基礎研究から開発へ、素材づくりから商品開発へ、研究者から管理職へと少しずつ変わり、新しい分野になりますが、日々新鮮な気持ちで業務に取り組み、社会貢献を目指しています。

― 後輩(プログラム履修学生)に向けてアドバイスをお願いします。
本プログラムは、教育の場として高いレベルでとても恵まれた環境です。このプログラムを活用しながら、研究はもちろんのこと、日々の学生生活を最大限に楽しんでください!その中で、少しずつ自身の成長を感じ、自分が将来成し遂げたい目標に向かって邁進してください。またプログラムを通じて得られる友人やネットワークも支えになりますので、大切にしてください。


*所属・職名等は2025年1月時点のものです。